小学校給食のパートで働くのは大変?メリットとデメリットを紹介!

小学校給食 小学校
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小学校給食のパートで働くのは大変なのか、現役の小学校給食パートの主婦である私が、仕事内容やこの仕事をやっていて感じるメリットデメリットについて紹介します。

私が働く小学校の給食室では、児童と職員合わせて約800人の給食作りをしています。

この仕事をしていると、

「え?〇〇小学校の給食の先生なの?!すごーい!!」

と言われたりなんかして、ちょっと嬉しい反面、

「小学校の給食パートって大変そう、仕事内容ハードなんでしょ?」

と聞かれることもしばしば、、、。

実際の現場はどうなのか、詳しく解説していきたいと思います!

 

小学校給食のパートで働くのは大変?

給食室

基本的にパートさんが給食の調理を行なうことはありません。

調理は社員の方が行うので、パートさんはその補助や、別作業をしています。

(稀にパートさんにも調理をさせている委託企業もあります。)

では、パートさんの仕事内容について細かくみていきましょう!

 

野菜の洗浄(仕事開始)

野菜

朝は野菜の洗浄から一日が始まります。

学校給食で使用される野菜は、3層シンクという3つ連なったシンクで3回洗浄しています。

「表面の汚れを落とす」といった理由はもちろんのこと、虫や異物が付着していないかを目視し、混入を防ぐ役割もあります。

大量のキャベツや小松菜などの葉物も、一枚一枚丁寧に洗浄しているんですよ!

その日使用する野菜の量にもよりますが、大体野菜の洗浄だけでも1時間前後はかかります。

 

食材の切り込み

野菜を切る

野菜の洗浄が終わったら、その野菜や豆腐・油揚げなどの食材の切り込み作業に移ります。

人参は2ミリのいちょう切り、じゃがいもは角切りの2センチ、というような感じで、栄養士の先生が用意されてある「指示書」に従って作業をします。

スライサーに通せる食材はガンガン流していき、手切りでないと難しいものは数人でひたすら手切りとなります。

 

調理補助

給食を作る

学校給食は、「調理後2時間以内に喫食しなければならない」という決まりがあります。

そのため、子供たちの給食の時間から逆算した、2時間前から調理を開始します。

基本的に調理は社員の方が行うので、パートの方は社員さんの補助をします。

和え物の野菜を茹でたり冷却する工程の補助や、社員さんが大釜で料理を混ぜてる間に調味料を加える作業、必要器具を用意したりなどですね。

パートさんに難しい作業は一切ありませんし、社員の方がしっかり指示してくださるので安心です!

 

食器のセット、数え物のクラス分け、洗浄

食器

一方、調理補助に入らない方は、児童や職員が使う食器や箸スプーンなどのセットをします。

給食係さんが給食室まで取りに来てくれる学校であればセットのみでいいですが、2・3階などに配膳棚が用意されてある学校は、このセットを台車に積み込み、リフトで上げて配膳棚へ並べるといった作業も加わります。

そのほか、牛乳のクラス分けをしたり、ゼリーやふりかけなどの数物があるメニューの日だと、各クラスの人数分に袋分けをしたりする作業があります。

そして手が空いた人は、調理中に出た調理器具やザルなどの洗い物を洗浄する作業に移ります。

 

配缶補助

配缶

子供たちの給食の時間の1時間前くらいになると、次々と給食ができあがり、配缶作業が始まります。

パートさんは社員さんが使う器具類や、計量器、クラスごとに注ぎ分けるためのボウル、食缶といわれるバケツのような容器やそのふたなどを準備します。

そして社員さんが注ぎ終わったボウルや食缶たちを子供たちが取りに来る棚へ並べます。

ここまで終わればあとは片付け作業と洗浄、担当の方は給食係さんが給食を取りに来るのを見守ります。

 

食器洗浄(仕事終了)

山積みの皿

子供たちに給食がいきわたり、自分たちも給食を食べて休憩を終えたら、午後はひたすら洗浄です。

給食係さんが食器やボウルや食缶を返却しにくるので、それを受け取って洗浄作業に移ります。

食器は一枚一枚下洗いしてから、洗浄機に流す人、流れてきた食器を受けて直す人に分かれて行います。

そのほか、ボウルや食缶、食器をいれていたかご、箸スプーンを3層シンクで洗います。

全てが洗い終わって、洗浄室の清掃が終わればお仕事終了です。

基本的に時間内で終わりますが、もし時間内に洗浄が終わらなくとも、パートの方はシフト通りの時間であがらせてくれますよ。

 

仕事は役割分担されている!

給食の先生

これまでの仕事の一連の流れをご覧になって、「作業が多くて大変そう」なんて思われてませんか?

大丈夫です!このお仕事すべてを一日にこなすわけではありません。

小学校の給食のお仕事は、社員さんも含め、作業工程表というものでひとりひとりの一日の仕事の流れが決められています。

たとえば、

 

・野菜洗浄(全部)→ゼリー数え→器具洗浄→配缶補助→休憩

・野菜洗浄(途中まで)→食材切り込み→調理補助→配缶作業→休憩

・牛乳クラス分け→食器セット→器具洗浄→配缶補助→休憩

 

などのように、その日その日で作業が分担してあてられています。

なので全てをやらなければいけないわけではありませんし、手伝える作業であれば、手の空いた人がまだ作業が終わっていない人のフォローに入ることも多々あります!

ですので仕事量多すぎて無理、、、なんてことはないので安心してくださいね!

 

小学校給食のパートのメリット・デメリット

給食室洗浄

小学校給食のパートのお仕事をするとたくさんのメリットがあります!

そのメリットひとつひとつの解説と、大変そうと一般的に思われていることや、個人的に思うデメリットを対策案を交えてご紹介していきたいと思います。

 

小学校給食のパートのメリット

喜ぶ女性

「大変そう」「きつそう」と思われがちな給食のお仕事ですが、実はこのお仕事、デメリットよりもメリットのほうがたっくさんあるんです!!

今私がこの記事を書きながら思いつくだけでも10個のメリットがありますのでご紹介していきますね。

 

お茶飲み休憩がある

小学校給食のお仕事は、決まった休憩時間とは別に、お茶飲み休憩があるんです!

作業工程が複雑だったりすると行けないときもありますが、みんなお茶休憩したいので頑張って作業を進めます(笑)

ある程度作業が落ち着いた時間に、10~30分程度、お茶やコーヒーなどの休憩室に常備してある好きな飲み物と一緒にお茶菓子を食べたりします。

なんとこの時間、時給発生してるんですよ!

 

残業がない

パートさんは残業が全くありません。

毎日やることは決まっているので、大体シフト内に仕事は終わりますし、終わらなくても時間になったので帰っていいですよーと社員さんが声掛けしてくれます。

飲食店のように「忙しいからあと1時間残業してもらえる?」といったことはないのがいいところですね。

 

休みがとりやすい&土日祝日と長期休暇はお休み

よほどの人数不足ではない限り、休み希望が通らないなんてことはありません。

休み希望はしっかり取らせていただけますし、学校がお休みの土日祝日、長期休暇はお休みがもらえます。

子供が熱を出して出勤できなくなった!なんて日も、あなたが休んだからといって、その日の給食が作れない、間に合わないといったことにはならないので大丈夫ですよ。

そもそも食数に対して決まった人員を余裕もって確保されてありますし、みんなでカバーすれば何の問題もないので、急なお休みなどもみんな理解してお休みをいただけます。

 

切り込み作業が早くなる

大量の野菜たちを毎日相手にするので、自然と家庭で料理をする際も切り込み作業が早くなり、効率がアップします!

しっかり技術として習得できますし、大量の野菜たちに比べたら家庭で使う野菜の量なんてかわいく見えちゃって、余裕すら生まれますよ(笑)

 

体力・筋力がつく

重い物を持ったり常に動きっぱなしなので、自然と体力と筋力がつきます!

体力と筋力には元々自信のあった私ですが、そんなこと思っててすみませんでした、、、。

と思うくらいに初出勤のころはベテランさんたちの体力と筋力に圧倒されました(笑)

しかし、気づけば私も腕はムキムキ!体力も以前より上がったなと感じています。

慣れってすごいです!

 

決まった作業の繰り返し

一日の作業は指示書で決めてあるのでその通りに動けばいいですし、一日の作業がスケジュール化されているのでこれが終われば仕事おしまい!と明確化されてあって頑張れます!

どの作業も決まったやり方があるので、それを覚えるまではこれどうするんだっけ?と、頭を悩ませると思いますが、覚えてしまえば頭で考えるよりも先に体が動いて淡々と作業をこなせるようになります。

そう、覚えてしまえばひたすら決まった作業をこなすだけ。

難しいことは特にありませんし、飲食店のように急な注文が入ってバタバタと忙しくなる、なんてこともないんです。

 

衛生面や食中毒について詳しくなる

小学校給食のお仕事は、小学校に通う子供たちの食育に携わるお仕事。

もちろん食中毒なんて絶対にだしてはいけません。

定期的にパートも含めて衛生面や食中毒に関する講義を受けますし、仕事中もかなり厳しく決めごとがあります。

そのため、嫌でも衛生面や食中毒に関しては物知り博士になれちゃいます!

これは家庭内でも活用できるので素晴らしいメリットですね。

 

給食を食べれる

給料天引きではありますが、1食100~120円程で、自分たちが作った給食を食べることができます。

子供のころ食べていたあの味が食べれるんです!

給食っておいしいですよね~!

この仕事をしていると、余ったものなども食べれたりするんで、ついつい食べ過ぎちゃったりします(笑)

このお仕事をする上での特権と言えますね。

 

メニューを覚えられる

給食の味ってなかなか再現できなくないですか?

レシピサイトで給食風レシピを見ながら作るも、なんか違う、、、。

という方もいるはず。(昔の私がそうでした)

しかし、小学校給食で働けばレシピを見ることができますし、補助作業をしていると覚えることができます!

実際に私は気に入ったレシピは家庭でも取り入れています。

主人や子供たちも喜んでくれますし、今日の夕飯何にしよう、、、なんて悩みも解決してくれます。

 

子供たちに癒される

小学校給食のお仕事をする方で「子供苦手」なんて方はいないと思います。(いませんよね?笑)

きっと子供好き!っていう方のほうが多いのではないでしょうか。

このお仕事をしていると、給食係さんである子供たちと接しますし、仕事中に今日の給食美味しかったよー!と声をかけてくれることもしょっちゅうです。

元気いっぱいの子供たちにはパワーをもらえますし、やりがいも感じますし、いつも癒されています。

子供好きな方には最高の環境ですね。

 

小学校給食のパートのデメリット

困る女性

たくさんのメリットの中に、デメリットがあることも事実。

世間一般的なイメージであるデメリットとその事実、そして現役の私が感じるデメリットとその対策案の2点をご紹介いたします。

 

世間一般的なイメージであるデメリットとその事実

皆さんが耳にするor思い描く「大変そう」なデメリットとは、

・重い物を持つ
・人間関係が大変

の2点ではないかなと思います。

 

【重い物を持つ】

重いものは持ちます!これは事実!何百食という給食を作るわけですからね。

何十個も野菜が入った野菜箱を持ち上げたり、食器がたくさん入った食器かごを何個も台車へ積んだり。

日常茶飯事です。

しかし、一人で持てないような量は誰かと協力して持ち上げますし、食器かごも台車に乗せる一瞬の作業だったりするので、思っているよりはしんどくないと思います。

重い物を持ったまましゃがむ、立ち上がる、といった作業は多いので、しっかり腰を落として立ち上がる癖をつけておけば、腰を痛めることはありません。

 

【人間関係が大変】

人間関係に関しては、やはり女性の多い職場なので、女性特有の人間関係のトラブルはあるかもしれません。

幸い私の職場では今までにトラブルはありませんが、陰口などは多少あります。

まぁどの職場でもあり得るとも思いますが、、、。

長年働いているベテランのパートさんなどが曲者だったりもするそうですが、どこの給食室もそうだとは限りませんよ。

私の職場は癖は強くとも優しいですし、頼ればフォローもしてくれます!

転職先の人間関係に当たりはずれがあるのと一緒かな~と個人的には思います。

 

 

現役の私が感じるデメリットとその対策案

私が働きながら大変だな~と感じるデメリットは3点です。

・前かがみの作業が多い
・覚えるのが大変・時間がかかる
・冷暖房のない施設は辛い

【前かがみの作業が多い】

給食のお仕事って、前かがみの作業が本当に多いです。

野菜の洗浄、数え物、洗い物、配缶作業の全てが前かがみになるので、個人的には重い物を持って腰が痛くなるよりも、この前かがみの作業が続く作業のほうが腰が痛くなってきて辛いですね;

なので、私は足を肩幅に開いて立つことで対策をしています。

足を揃えて立つよりも腰への負担が軽減されるので、前かがみ作業のときは常に足は肩幅に開いて作業をするようにしています。

手が空いたときには、上半身を後ろに反らして腰を伸ばす意識をするのもいいですよ!

 

【覚えるのが大変・時間がかかる】

きっと初めて給食のお仕事をする人は、こんなにもたくさんの決まりごとがあるのか!とびっくりされると思います。

衛生面には本当に厳しいお仕事なので、細かいルールを覚えることに最初はかなり苦戦します。

私も1年目は本当に覚えるのが大変で、社員の方やベテランのパートさんにたくさん迷惑をかけてきました;

しかし、不安になる必要は全然ありません!

「半年で作業内容と細かいルールが把握できるようになって、1年経ってやっとその作業や細かいルールの意図が理解できるようになる。」

このお仕事をされている方は皆さんこの言葉を口にします。

皆さん理解されてあるので、1年間は覚える努力だけで大丈夫!

数をこなせば必ず覚えます!

ちなみに私は仕事中忙しくて聞けなかったことやいまいち理解できないことなどは、お茶休憩の時間やお昼休憩の時間にゆっくり先輩方にアドバイスをもらってメモしていましたよ。

 

【冷暖房のない施設は辛い】

冷暖房がない給食室は本当に夏場は暑いですし、冬場は寒いです。

給食のお仕事で一番のデメリットをあげるなら私はこれですね。

顔は目元以外すべてが覆われていますし、調理場はもちろん調理をして気温が上がるので、冷房がない夏場の給食室は地獄です。

冬も古い施設だと、すきま風が入ってとても寒いです。

現在多くの給食室が建て替えが行われており、冷暖房完備の施設に変わっていますので、給食のお仕事をされるときには冷暖房完備の給食室に行かれることをおすすめします。

 

まとめ

給食を食べる子供

小学校の給食パートのお仕事の流れと内容、メリットデメリットについて紹介しました。

大変な仕事と思われがちですが、デメリットの数を上回るメリットの数がありますし、やっぱり子供たちから「給食の先生~!今日の給食美味しかったー!!」なんて声を掛けられたりするとすっごくやりがいを感じる仕事です。

あなたの「小学校給食のパートって大変そう」というイメージが、この記事を読んだことで少しでも変わってくれていたら嬉しいです。